ナリシゲ(@nari_104)です。
昨日(1月7日)は、私の生まれ故郷・北九州市で成人式が行われました。
派手な格好をしている連中が目立つことで有名な北九州市の成人式。
今回も北九州市の成人式を面白おかしく扱う記事が出てきました。
人の生まれ故郷を「修羅の国w」なんてバカにして楽しいか?
北九州市を「修羅の国」と小馬鹿にした記事はこちら
まずは「ロケットニュース24」。北九州市の成人式の何が「スゲエ」んだ?
「男子ハック」。北九州市の成人式の何がヤバいんだ?
両記事とも読みましたが、記事タイトルにも使っている「スゲエ」とか「ヤバい」とかが決してポジティブな意味で使われていないことがよくわかります。(記事を読まなくてもわかりますが)
地方の成人式の一部を切り取ってネタにする人間には、その地域出身の人が存在すること、そしていま現在も人が住んでいるとを考える脳みそすらないんでしょうね。
他人が生まれ育った場所、生活している場所を「修羅の国w」などとネタにして、バカにして、楽しいですか?
今どの国、地域に住むかは自分で選べますが、生まれる場所は自分で選べません。
自分で選べないものをバカにする行為は最低のものだと思います。
黒人差別と何が違うのか。
「修羅の国」という言葉について
「修羅の国」という言葉は、福岡県全体を指す場合、北九州市のみを指す場合、たまに福岡市のみを指す場合と様々なケースで使われています。
いずれのケースも、言うまでもなくネガティブな意味でしか使われません。嘲笑の対象です。
私のような北九州市出身者も、自分の出身地のことを「修羅の国」などと自虐的に表現することもあります。
だからといって、よその連中に言われる筋合いはないんです。
なぜ事情も知らないお前らに「修羅の国w」などと笑われなきゃならないんだ。
童貞いじりと同じ図式じゃないですか?
当事者が自虐的に言っているからといって、他の人間がそういうことを許可しているわけではないんです。
北九州市のイメージについて考える
北九州市出身者、在住者が、この成人式(といいますか派手な格好をしている連中)をどうとらえているかは人それぞれです。
理由はのちほど述べますが、私は否定的にとらえています。派手な格好をしている彼らにも言いたいことは山ほどある。
しかしながら、その前に声を大にして言いたいのは、派手な格好の連中はごく一部しかいないということ。
ほとんどの人間が普通の服装です。
しかしながら、上記のネット記事も、そして全国ネットのテレビも、取り上げるのは、“ごく一部”しかいない派手な格好の連中ばかり。
絵的に面白いからこうなるのも仕方ないと思いますし、ネット記事を含めた各メディアには、北九州市の成人式を「正しく」伝える義理もありません。
しかし、これらの報道、記事は確実に北九州市のイメージを下げています。
ヤクザが多かったり、手榴弾が出てきたりと元々良くない北九州市のイメージが、さらに悪化します。
これらの悪いイメージは、北九州市の人口の減少数が日本一多いということと無関係ではないでしょう。
派手な格好の新成人について思うこと
派手な格好をしている彼らがこの日のためにお金を貯めて衣装を用意していること、この日を境に“やんちゃ”をやめること、式典会場には入らず邪魔をしないことなどはメディアで報道されているのでご存知の方もいると思います。
どんな服装をするかも自由ですし、決意をすることも、人に迷惑をかけないことも大切です。
しかし、自分たちの姿が周りにどのように映っているかについては、もう少し想像力を働かせてもらいたいなと。
地域(あえてこう書きますね)名と自分の名前が入った旗を作るくらいですから、土地に対する愛着は強いのだと思います。しかし、それが強ければ強いほど、北九州市から気持ちが離れていく人も出てくるのいうのもまた事実です。
彼らが大好きな北九州市のイメージを下げている一因が自分たちの振る舞いである(可能性がある)ことは、少しだけでも認識してもらいたい。
北九州市の「ヤンキー文化」「ムラ文化」
「ヤンキー文化」「ムラ文化」は、当事者にとっては楽しく過ごしやすいのでしょうが、それ以外の人にとっては受け入れ難いものです。その文化を避けようとすると、土地を離れるしかないんですよね。
なぜ我々が生まれ育った土地を離れなくてはならないのか、私がそう思ったことは一度や二度じゃありません。
とはいえ、「ヤンキー文化」「ムラ文化」が北九州市を構成している要素であることもまた事実です。
「ヤンキー文化」「ムラ文化」の当事者とそれ以外の人間が持つ「北九州市に対する思い」をうまく融合できる何かがほしいところ。
いや、その何かは「ギラヴァンツ北九州」であることは明らかなのですが。
自分自身の反省
北九州市の成人式が悪意ある形で取り上げられるのはずっと続いていることなので、今回こうなることも容易に想像できたことなんですよね。
こうなることは予想できてたんだから、キタキュースタイルできちんと北九州市の成人式の記事を作ればよかったんだな。
— ナリシゲ@キタキュースタイル (@nari_104) 2018年1月7日
来年は新成人のインタビューを含めた成人式の記事を作ろう。
クソメディアの偏った記事だけが広がっていくのは我慢ならん
ですので、こうやって後からブツブツ言っても仕方ないとも思います。
「北九州市を正しく伝える」などといって、昨年「キタキュースタイル」というサイトを立ち上げたわけですから、その場を使って「北九州市の成人式」を正しく伝えればよかったんです。
ここは反省すべき点です。
さいごに
繰り返しになりますが、生まれる場所といった自分で選べないものを笑いものにするという行為は最低の行為です。黒人差別と同じ。
自分が書いた記事が原因で不快に思う人間の気持ちを想像できず、PVを優先する人にとっては理解できないことかもしれませんが。
しかし、北九州市の良さは北九州市で生まれた人、北九州市に住んでいる人ならみんな知っています。
もっとみんな北九州市を誇っていい。
追記(2018.1.10)
「北九州市は犯罪発生率が高い」というブコメがありましたので反論を。