ナリシゲ(@nari_104)です。
2017年7月より、TechRepublic(朝日インタラクティブ)でGoogle Analyticsの解説記事を連載していますが、自分自身の知識の整理のために、当ブログにおいてもGoogle Analyticsについて解説していきたいと思います。
Google Analyticsをこれから勉強するという方にも分かりやすい説明を心がけます。
第1回のテーマは「Google Analyticsの指標を正しく理解する」です。
指標とは?
まずはGoogle Analyticsにおける「指標」についてご説明いたします。
指標とはページビューや訪問数、直帰率など、ディメンション(※)の各値の状況を合計や割合で表す数値のことです。
(※)ディメンション:Google Analyticsで定義される項目で「ページ」「ランディングページ」「参照元」「キーワード」「ブラウザ」などがあります。これから説明する「指標」と組み合わせて使用。
それではここから、Google Analyticsで使われる主な指標についてご説明いたします。
ユーザー
選択した期間内にサイトを訪問したユーザーの数で、「ユーザー数」、「ユニークユーザー数(UU数)」とも呼ばれます。
サイトを訪問したユーザー数を知りたいときに見る指標です。
【確認方法】レポート→ユーザー→概要
新規とリピーター
New VisitorとReturning Visitorとの違いは以下の通りです。
New Visitor(新規ユーザー):過去2年以内にサイトを訪問したことのないユーザ―の最初の訪問。次回以降の訪問からは「リピーター」としてカウントされる。
Returning Visitor(リピーター):過去2年以内にサイトを訪問したことのあるユーザ―の訪問。
【確認方法】レポート→ユーザー→行動→新規とリピーター
セッション
ユーザーがサイトに訪問してから離脱するまでの一連の行動の回数で、「訪問数」とも呼ばれます。
ひとりのユーザーが同じブラウザでサイトを2回訪問した場合、セッション数は2となります。
サイトを訪問された回数を知りたいときに見る指標です。
【確認方法】レポート→集客→概要
ページビュー数
ページが閲覧された合計回数のことです。ブラウザの「戻る」ボタンをクリックして再度同じページを表示した場合、ページを更新(リロード)した場合も1ページビューとカウントされます。
サイト内のページを見られた回数を知りたいときに見る指標です。
【確認方法】レポート→行動→概要
ページ/セッション
1セッション中に閲覧されたページビューの平均のことです。同じページを複数回見ても集計されます。
サイトの回遊性を表す指標で、数値が大きいほど望ましいといわれます。
【確認方法】レポート→行動→サイトコンテンツ→ランディングページ
セッション時間
セッションの長さ(秒数)を表します。セッションの開始と終了のタイムスタンプの差で計算されます。
セッションの最終となったページを閲覧していた時間は取得できないため、セッション時間の算出上は無視されます。
ユーザーがサイト内で過ごした時間を知りたいときに見る指標です。但し、直帰した場合はセッション時間がカウントされませんのでご注意ください。
【確認方法】レポート→ユーザー→行動→エンゲージメント
平均セッション時間
1セッションの平均時間を表します。全セッションのセッション時間を足し、それをセッション数で割ったものです。
ユーザーが訪問してから離脱するまでのサイト閲覧時間を知ることができます。
【確認方法】レポート→集客→すべてのトラフィック→チャネル
平均ページ滞在時間
ユーザーがそのページに滞在した時間の平均です。全ユーザーのページ滞在時間の合計を、全体のページビュー数で割ることで求められます。
「セッション時間」と同様、セッションの最終となったページへの滞在時間を計算できないため、平均ページ滞在時間の算出上は無視されます。
【確認方法】レポート→行動→サイトコンテンツ→すべてのページ
直帰率
1セッション(訪問)で1ページしか閲覧しなかった訪問を直帰といい、その数をセッション数(訪問数)で割った数値をパーセントで表したものを直帰率といいます。
「コンテンツが期待外れだった」「次の情報を得るための導線が不十分である」など、訪問したユーザーを満足させられなかった場合に直帰率が高くなりますが、FAQページなど“1ページで完結し、かつユーザーがそこで疑問を解決できるようなページ”も直帰率は高くなります。サイトやページの種類により指標の見方が異なりますのでご注意ください。
【確認方法】レポート→行動→サイトコンテンツ→すべてのページ
離脱率
ユーザーがサイトの閲覧をやめることを離脱といいます。そのページで離脱した数を、そのページのページビュー数で割った数値をパーセントで表したものを離脱率といいます。
セッションに対する指標である直帰率に対し、離脱率はページに対する指標となります。
離脱率はページの構成により大きく変わってきますので、高いから悪いと一概に判断することはできません。
【確認方法】レポート→行動→サイトコンテンツ→離脱ページ
コンバージョン率
お問い合わせや資料請求など、サイトの目標に達した数を全体のセッション数(訪問数)で割った数値をパーセントで表したものをコンバージョン率といいます。
サイト運営において重要な指標であり、コンバージョン率を上げることで、利益や成果の出やすいサイトに改善されていきます。
【確認方法】レポート→コンバージョン→目標→概要
次回は「ディメンション」「チャネル」といった分析軸についてご説明いたします。
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