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なりらいふ

東京・福岡・北九州のWeb屋ナリシゲのブログ

自転車事故の加害者となっても慌てないための3つのポイント

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こちらの記事を読み、2009年に自転車対歩行者の事故で、加害者(自転車側)となったことを思い出しました。

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私のケースは以下の通りです。

・相手(歩行者)→80歳を超えた男性
・状況→狭い車道の横断歩道でないところを相手が横断中に衝突。相手は地面で顔面を強打。

道路に倒れた相手の顔から血が流れ、ピクリともしなくなりましたので最悪の場合も想定しましたが、救急車が来ると意識を取り戻し、そのまま搬送されていきました。

結果、陥没骨折で手術となり、全治3ヶ月の怪我でした。

いつ何時、自転車事故の加害者となるか分かりません。
万が一加害者(自転車側)となっても慌てないように、知っておいたほうが良いポイントをご共有。

※なお、私の実体験を元にしておりますため、加害者寄りの内容となっております。自転車事故で被害に遭った方たちを貶める意図はございませんので何卒ご理解賜りますようお願いいたします。

 

ポイント① まずは保険を確認!!

自動車事故の場合と異なり自賠責も任意保険もありませんから、治療費や慰謝料は全部自己負担になるのではないかとご心配になる方もいらっしゃるかと思います。

まずは慌てずに「個人賠償責任保険」に加入してないか確認してください。

お持ちのクレジットカードに付いてたり、賃貸マンションの入居時に加入していたりすることがあります。

保険の支払い金額の上限がそんなに高くありませんので、大きな事故となるとこの保険だけではカバーが出来ませんが、軽い怪我などでしたら十分に対応できると思います。

ちなみに、私はこの「個人賠償責任保険」に加入していたんですが、最初は全く気づいておらず、全額自己負担を覚悟していたところ知人からの指摘により、「個人賠償責任保険」に加入していたことが分かりました。

被害者の方の怪我はそんなに軽くはなかったんですが、この保険で、治療費や慰謝料等のほぼ全額をカバーできました。

ポイント② 示談交渉について知る。

自動車事故の場合は、相手側との示談交渉など基本的には保険会社が全て対応してくれます。

しかし、私が加入していた「個人賠償責任保険」には示談交渉を代行してくれるサービスなどついていませんでしたので被害者側との示談交渉は全て自分で行わなければなりませんでした。

交渉相手は被害者ではなく、被害者の息子さんだったのですがお互いが専門家でなかったこともあり、交渉は相当難航しました。

「個人賠償責任保険」自体は、その性質上示談交渉代行サービスが付いていないことが多かったのですが、現在では示談交渉代行サービス付きのものも増えてきたようですので、ご心配な方はこういった保険に加入しておくと良いかもしれません。

また、事故を起こした際に行政書士さんに相談する方も多いと思いますが行政書士は示談交渉ができませんのでご注意ください。
(「非弁行為」で弁護士法違反となります。※様々な解釈あり)

行政書士さんに依頼できるのは、あくまで後方支援的な部分のみとなります。
ただ、事情の分かる方に相談に乗ってもらうと精神的に楽になりますので、交通事故関連に強い行政書士さんに色々と依頼するのもひとつの方法でしょう。

「交渉」といえば私が入ってた個人賠償責任保険の保険会社との交渉も大変でした。
加害者という立場上、私は被害者側の請求通りの金額を出したいと思っていたのですが、保険会社は理由をつけて出し渋ろうとしていましたので、中々折り合いがつきませんでした。結果的にこちらの要望通りの金額が出たのですが、交渉にはかなりの時間を要しました。

ポイント③ 後遺障害と症状固定

普段はあまり耳にしないこれらの言葉を私も事故後に知りました。

【後遺障害】

  • 交通事故によって受傷した精神的・肉体的な傷害(ケガ)が、
  • 将来においても回復の見込めない状態となり、(症状固定
  • 交通事故とその症状固定状態との間に相当因果関係(確かな関連性・整合性)が認められ、
  • その存在が医学的に認められる(証明できる、説明できる)もので、
  • 労働能力のそう失(低下)を伴うもので、
  • その程度が自賠法施行令の等級に該当するもの
    (出典:後遺障害とは?|後遺障害等級認定のしくみ

 「後遺症」と「後遺障害」は同じような意味で使用されていますが、下記の表のとおり、「後遺障害」は「後遺症」のうち、等級として認定されるものを指します。

【損害賠償上の症状固定】

医学的には大幅な改善が見込めないのであれば、いたずらにいつまでも治療費を加害者側に負担させるのではなく、治療期間は終了とし、残存した症状については「後遺障害」として損害賠償の対象とし、問題を早期に解決しましょうという、損害賠償上の都合によるしくみでもあります。

医師から症状固定の診断を受ける前は、実務上「傷害部分」と呼ばれています。「傷害部分」として、治療費や休業損害、入通院慰謝料などが請求できます。

(出典:症状固定とは?|後遺障害等級認定のしくみ

請求について

損害賠償の実務上、症状固定を境に「傷害部分」と「後遺障害部分」に分け、下図のようにそれぞれ別々の損害として請求を受ける形となります。

(出典:後遺障害とは?|後遺障害等級認定のしくみ

「症状固定」の後に後遺障害の等級が認定され、それを元に「後遺障害慰謝料」並びに「逸失利益」の金額が確定します。

私の場合、事故後約半年が経過した頃に「症状固定」となったのですがこの半年がとても長く感じました。

その間被害者の方の通院が続いていましたので、「治療費が増えるんじゃないか」「後遺障害は何級になるんだろう」などと考えはじめると夜も眠れませんでした。

保険に加入しているとはいえ、全額出るかどうかが分からない段階ですから不安が募るばかりでした。

「加害者」となってから。

普段から安全運転を心がけましょう!だけでは防ぎきれないのが自転車と歩行者との事故だと思います。

被害者となるのは、ご老人や子どもが多いと聞きましたがそれはすなわち被害者の怪我が大怪我となる可能性が高いということです。

こちら(自転車)に大きな非がなくても、相手(歩行者)に大怪我を負わせることが多いのです。

怪我をされた被害者の方だけでなく、「加害者」も十分に辛い思いをするこの手の事故は、今後も増えていくでしょう。

そして、いつ自分が「加害者」となるか分かりません。

私が「加害者」となったときは相当落ち込みましたし、仕事にも身が入りませんでした。

勿論「加害者」ですから被害者の方には誠心誠意尽くしましたが示談が済むまでは眠れぬ日々を過ごしました。

この手の事故の当事者となることを100%防ぐことは困難だと思います。

万が一「加害者」になった場合にも、保険会社に頼ることができず自分でやらなければならないことが多いため心身ともに疲労すると思います。

加害者になった辛さは本人にしか分からないことですがこのエントリで、少しでもその辛さが和らげば幸いです。

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実務裁判例 交通事故における過失相殺率―自転車・駐車場事故を中心にして

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